歴史に観る日本の行く末―予言されていた現実! |小室 直樹
歴史に観る日本の行く末―予言されていた現実!小室 直樹
青春出版社 刊
発売日 1999-02
価格:¥1,680(税込)
小室直樹の教育論 2005-11-16
本書は、タイトルからは想像しにくいが、小室直樹氏の教育論である。あるいは、吉田松陰論といってもよいかもしれない。
「日本を破滅から救う方法は、吉田松陰にかえれ。これにつきる。」として、吉田松陰の教育を二つの観点から論じていく。一つは「松陰が受けた教育」であり、もう一つが「松陰がおこなった教育」である。前者のポイントが父親の権威による規範教育であり、後者のポイントが人の個性を発見しそれを伸ばす教育である。
吉田松陰といえば、現在教育界で注目されている原田隆史氏も高く評価している人物である。小室氏と原田氏は、「人間は教育することによっていかようにも変わるし変えられる」という人間観=教育観を共有しているように思われる。こういった人間観=教育観は、松陰の実践によって強力に支えられているのだろう。
松陰は激動の幕末にあって、明治維新を成功に導いた数多くの若者を育てた教育者であった。激動の現代日本を生きるわれわれにとっては、特に教師や教師志望者にとっては、松陰から学ぶことが多いはずである。本書は、松陰理解のための必須のテキストといえるだろう。
なお、小室氏には他に、『人をつくる教育 国をつくる教育』、『人にはなぜ教育が必要なのか』という二つの教育関連の著作がある。重複するテーマも多いが、この二つは対談本ということもあって、いささか内容が薄い。本書は書き下ろしということもあって、一番内容が濃く、分かりやすくまとまっているのでお薦めである。
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この記事は2006/9/24に作成しました。
